『現代に生きるファシズム』

著者:佐藤 優  片山 杜秀 出版社:小学館 (電子版)

kindle位置№164 “『雷撃隊出動』を見た当時の日本人たちは、あの悲壮美に感化されて「自分も特攻に」と思ったのではないかという話に収れんしました。(中略)実は、決断による信仰は非常にもろいんです。決断した人間はすぐに折れる。だけど、感化された人間は実際に行動に移す。十字架に磔にされたイエスの死を見て、感化された人間たちは殉教も恐れなくなる。”(佐藤氏)

kindle位置№675 “イタリアのファシズムは、ユダヤ人だから排除するという反ユダヤ主義とは本来、相容れないということですね。ユダヤ人でもイタリアに尽くせば、イタリア人になれるのが、包摂型というか参加する者には誰にも分け前があるかたちのファシズムです。
 しかしナチスは、国民を束ねる仕掛けとして、反ユダヤ主義という極端な人種理論を元にした排外政策を取りました。”(片山氏)

現代に生きるファシズム